いわゆる誘拐ものの表題作前後編に、「ジャングルの虫たち」という一見しても二見しても本筋とは直接関係ない短編が挟み込まれた、異色の構成のミステリ。帝都衛星軌道島田 荘司 講談社 2006-05-26売り上げランキング : 128847おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Toolsいつもよりぶっとい帯に、作者自ら「正直言って、自信作です。」と謳ってあったりするけど、過去に読んだ島田作品と比較すると平均を下回る出来。また、作...
御手洗潔の若き日の活躍を描いた長編。1969年の出来事だし、舞台もアメリカなので、馴染みのある名前は御手洗のほかは出てきません。タイトルどおり「オペラ座の怪人」のパロディではあるんですけど、例によって都市論のほうがテーマとしての比重は高いかな。摩天楼の怪人島田 荘司 東京創元社 2005-10売り上げランキング : 151819おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools時計台の長針で首ちょんぱしたり、建物の窓ガラスが...
新兵衛シリーズ完結編。だそうですが、実は読むのはこれが初めて。いきなり最後を読んじゃいました。暁の剣鈴木 英治 角川春樹事務所 2006-09売り上げランキング : 30315Amazonで詳しく見る by G-Tools時代ヒーローものですね。冒頭からいろんなキャラの上に視点が移動するので、落ち着かなく感じられたものの、中盤以降は主人公・新兵衛が中心に座って読みやすくなります。『義元謀殺』のときも思ったんですが、リーダビリティが...
土屋作品を読むのは、アンソロジーに収録されている短篇なんかを除くと久しぶりになります。いつ以来か思い出せないくらい。芥川龍之介の推理 (1978年)土屋 隆夫 角川書店 1978-07売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools脱探偵小説、現実的な推理小説を目指した著者の考え方に異論を差し挟むものではありませんが、そう標榜するわりにはストーリーが作り物めいて感じられます。収録作はいずれも意外性あるプロット...
ミステリーランドの一冊。子供向けでも容赦しない、さすが島田荘司!透明人間の納屋島田 荘司 講談社 2003-07-30売り上げランキング : 204359おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools人間消失の謎や、透明人間の正体など、およそのところは難しく考えることなく解ってしまう。でも、この手のタイムリーだけどアンタッチャッブルなモチーフをきちんとミステリに仕立てあげてしまう膂力は、やっぱり島田ならではのものでしょ...
御手洗潔シリーズの中編2作を収録。『山手の幽霊』は「季刊 島田荘司」で読んでいるので、今回は表題作だけ読みました。上高地の切り裂きジャック島田 荘司 講談社 2005-11売り上げランキング : 146762おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Toolsはっきり、"切り裂きジャック"に名前負けした感は否めません。確かに相変わらずの不可解状況が提示されるのですが、無理に無理を重ねたせいでしょう、ツギハギの向こうに大体のスジ...
神津恭介シリーズの一編で、日本の(個人的には「世界の」と言いたい)ミステリ史に残る傑作。人形はなぜ殺される 新装版 高木彬光コレクション高木 彬光 光文社 2006-04-12売り上げランキング : 96600Amazonで詳しく見る by G-Tools国内ミステリでは、『占星術殺人事件』に次いで2番目に好きな作品。単純に本格ミステリとしての完成度、ミステリとしての美しさを見るなら、こちらのほうがおそらく上で、読む順番が変わっていた...
おそらく再々読くらいになると思われます。御手洗長編第4弾。暗闇坂の人喰いの木島田 荘司 講談社 1994-06売り上げランキング : 28268おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Toolsぼくらの世代では、発表を心待ちにしていた人が多いはず。で、読んでみたら「ん?」という人も多かったのではないかな。盛り沢山の内容に絶妙のストーリーテリング。傑作の名に恥じない作品と思います。でも『占星術殺人事件』『斜め屋敷の犯罪』...
初期新本格の一人として長編デビューしながら、他の諸氏とはかなり毛色が違う著者の、自他共に認める(と思う)代表作。夏の死斎藤 肇 講談社 1991-08売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools事件関係者を一同に集めて、彼らのやり取りを通して次第に事件の真相と、彼らの内にいる犯人をあぶり出すという構成は他にも例があると思うのですが、そこにTRPGという素材を持ち込んだアイデアは、なかなかそそるものがあり...
第一回角川春樹小説賞特別賞受賞作。義元謀殺〈上〉鈴木 英治 角川春樹事務所 2001-09売り上げランキング : 316,694おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools駿遠を領有し、海道一の弓取りと称された今川義元が、天下取りの第一歩として尾張侵攻を開始せんとする。これに織田方が謀略で対抗する話で、クライマックスはもちろん桶狭間となるとして、そこに至るまでの暗闘、紆余曲折が魅力的に描かれる、とってもリーダブルな時...