世界選手権の単・複・混複で計12個の金メダルを獲得した「ミスター卓球」の半生記。
非常に短期間ですが卓球の経験があり(中2のとき。カットマンでした)、荻村伊智朗の名前くらいは知っていましたが、これほどの功績のある人物とは思ってもみませんでした。
現役時代にとどまらず、その後も指導者として、斯界の権威として、死の間際まで卓球というスポーツに身を捧げた人だったんですね。
何かと怠惰に流れがちな自分をわざわざ省みるまでもなく、彼の人生の軌跡のほんの一端を見せられただけで圧倒されてしまいます。
ただ、一個の人格としては決して問題がなくもないようで。
「おばさん、僕は人間としての荻村伊智朗は好きじゃないけど、卓球人としては心の底から尊敬してるんですよ」(p124)
一読しての荻村伊智朗観は、まさにこのとおり。本人に接していれば、同様の感想を抱いただろうと思います。
何かを極めようとするときに解りやすい人間らしさを捨てねばならなくなったり、ある種の生活上のストレスが才能の発芽をかえって促進することがあるのも確かでしょう。でも、才能ある人間ならエキセントリックでも構わないという意見には、与しかねるものがあります。
才能はさておき、エキセントリックと評されることが多いぼくにしてそう思うんですから、彼に嫌悪感を抱いて去っていった人たちもきっと多いことでしょう。
水道道路や五日市街道は日常的に使っていたので、もしや知ってるあたりかと思いMapionで武蔵野卓球場(旧)の所在地を調べたら、やはり馴染みの場所でした。もしかしたら路上教習でも通ったかも。ただ、卓球場があったという記憶がないのが残念です。 (08/5/9読了)
採点:☆☆☆★
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しょ~との ほそボソッ…日記…私はこんなものを読んでます。 ルーバルで有機野菜畑
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