87分署シリーズの中でも屈指の名作との誉れ高い作品。個人的に同シリーズを読むのは、『警官ぎらい』に次いで2冊目になります。
奇術師失踪事件、死体バラバラ事件、連続酒屋襲撃事件、レイプ犯に対する囮捜査。87分署の面々が、ハロウィンの夜に起きるこれら4つの事件を追うわけですが、後書きによると、こうして複数の事件が同時並行に語られるスタイルを「モジュラー型」というそうです。
これ、87分署ファンには毎度お馴染みらしいけど、ぼくにはときに散漫に感じられました。映像ならありかなあ、と思わないでもない、実際に似たような刑事(警察)ドラマもあったしね。
でも、小説でやるなら、もう少しどっしり腰を据えて書いてほしい。場面転換が必然的に多くなるので、台本を読んでいるみたい。
各事件の裏は、中盤以降に順次、景気よく明かされるため、終盤はサプライズより大詰めを迎えた捜査のスリルが読みどころになります。それもひとつの書き方と思うけど、本作にあってはバタついた印象を受けました。 (07/6/12読了)
評価:☆☆☆★
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