「僕」と「森野」の高校生コンビを主人公にした連作短編集。枕元の本棚に置いてあるのを、寝床本として再読した。
サイコパスなのに一般人の仮面を被って生活する「僕」と、普通に生まれながら周囲から一目おかれている猟奇趣味の森野のコンビが秀逸。
「僕」は森野と自分の違いを認識しているが、森野は「僕」を同族と考えているという距離感も素敵だ。
再読だけど今回も面白く読むことができたのは、設定が好みというのももちろんあるけれど、やはり乙一の巧みな語りによるところ大だろう。
収録作中、好みなのは「暗黒系」「リストカット事件」。でも、「犬」には本当に唸らされる。
これはプロットもいけているが、文章のキレとコクもなかなか。
楽しんで書いているような節もあって、ぼくが評論家だったら「リストカット事件」と並んでシリーズ中の白眉としたかもしれない。 (03/1/27読了・05/12/3再読)
評者 b.k.ノムラ
評価 ☆☆☆☆(初読時☆☆☆☆★)
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