どことなくミステリ色の感じられるSF、と思われる向きもあるかもしれないが、SFミステリの看板に偽りはなく、密室トリックを中心に据えたきちんとしたパズラーに仕上がっている。ダーシー卿のキャラもこのジャンルのファンには好ましいタイプといえる。
10数年前の初読時は途中で放り出したが、今度は読み終えることができた。というと、満足したというふうに聞こえるかもしれないが、実は肝心のトリック自体が今イチで、トータルで見るとあまりいい点をあげられない。挑戦精神は買うが、魔術が普通に存在するアナザーワールドという設定に、もう少し正面から向き合ってほしかった。 (05/1/23読了)
評者 b.k.ノムラ
評価 ☆☆☆★
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